三浦太郎さん=赤ちゃん向きの絵本というイメージを持っていました。この絵本のサイズからしても、乳幼児向きだろうと思って中を見てみると、意外なほど奥深く、読み進めるほど「大人向きだな」と感じました。
1ページごとに登場するいろんな「ぼく」。「冒険家」「空想家」に始まり、「うそつき」「愚か者」「エゴイスト」など。それぞれの言葉が形と色で表現されています。まるで美術館にいるような空気さえ感じさせてくれます。
一番最後のページなどは、それまで登場しなかったまた違う「ぼく」がたくさん描かれていて、その絵を見ながら、これはどんな「ぼく」なんだろうと考えるのは楽しいです。
「ぼく」もいろいろ。ひともいろいろ。人生も、本当いろいろですね。