“水兵リーベ、ぼくのふね。”
学生時、その本質も全く掴めないまま、
そんな文章で必死に記号を暗記しました。
自分にとって、無味な、図記号のイメージだった、元素。
美しい写真と、ざっくり読みやすい説明文を伴い、
とても面白い図鑑としてまとめてあります。
元素と、それが使われているものいくつかも
キレイな写真にして掲載してあるので一目瞭然。
情報など基本データをバー化して、これも一瞬で見えるように。
(それが何を示すかはやっぱり理解できないけど恰好いい)
サイズや黒地バックの装丁もスタイリッシュ。
文系に傾きまくった私にも読ませる元素図鑑!!
構成とグラフィックデザインが素晴らしいです。
元素の概要を見ていくのも楽しいですが、
96番に始まる命名法の流れが、
読み物として、とても興味深かったです。
キュリー夫妻からの「キュリウム」といった命名のされかた。
見つけた科学者本来の名前をつけないんですね!
アインシュタイン氏などの大きな写真を見ながら、
元素を見つけること、それに関わる科学者たちの
崇高さ、利権の大きさ、苦労をも想ってしまいました。
113番からの「?」状態にも驚きです。
「世界で一番美しい」、
なんて題名はなかなか名乗れません。
確かに美しく、そして面白い。一見の価値あり。
切り口、魅せ方が素敵なので
なんとなくでも元素に興味を持っちゃうのでは。
インテリア本のような新しい形で、
多くの人に元素の奥深さを楽しく伝える図鑑です☆