これは楽しいですね。
なにやら、暗闇からやってきた怖そうな表情のへび。
いろんな理由から、「あるもの」を飲み込んでしまうのですが、
「なに のみこんだ?」というお決まりのフレーズ、そして、
飲み込んだらしきモノが、ヘビのお腹の中に丸ごと入ってる!!
というそのインパクトは半端ないです。
何を飲み込んだんだろう?とヘビのお腹の形から想像するのが
とても楽しいですね。まるでクイズ感覚です。
そして、次のページでレントゲンみたいに見えちゃうところ、
これまた変な光景で見入ってしまいました。
単純な展開ではありますが、飲み込むモノがだんだん巨大化して
いくところは、大人の想像の域を超えていて、おもしろかったです。
大人目線で冷静に見ると、ちょっと怖いですよね(笑)
背景に余計な絵や色を使わずに真っ白なところが、ヘビの黒い色を
強調すると共に、ヘビとヘビが飲み込んだモノだけに読者を集中
させる感じで、とてもミステリアスで良かったと思います。
幼児向け絵本とはいえ、低学年のお子さんぐらいまでの心を
がっしり掴めそうな、素敵な一冊です。