モンゴルでは
「自分を産み育ててくれた母への恩はとても大きい」と説かれているそうです。
そして、その恩を敬って
「母乳は花のしずくを集めて沸かして入れたお茶ほど貴重」というそうで
その伝説からこのおはなしができたそうです。
心の花にある朝露を集めて、お母さんにお茶を飲ませてあげようとするバートル。
夜の森を、花を探して分け入る様子は
親に感謝しつつも、自立していく様子とつながります。
めでたく心の花の朝露を集めたバートルですが
その量はほんのすこし。
それをお母さんは。朝のお茶の仕上げにたらして
みんなでその「特別なお茶」を飲むのですが
その「仕上げにたらす」という心憎いまでの母の演出にしびれました。
母の愛は無限だし
それを返してもらおうとは、まさに「つゆ」ほども思ってはいないのではないでしょうか。