全体的にちょっと泣けそうなお話です。
主人公の青花は良い子なのに、母に愛されないままで顔色を伺ってばかり。妹と弟は好きなようにふるまっても、我がままを聞いてもらえるのに、自分はいつも遠慮してばかり。カラオケも外食も海も全部自分だけ我慢。ある日、人気のある三四郎が青花と仲良くなったことから、友達だったはずのエコが青花に気持ちを打ち明けてたのにこっそり先に告白された、裏切り者、二重人格、とウソをついて批判して陰で動き、仲間はずれになってしまう。そして、母にも「こんな子、生まなきゃ良かった!」と言われ傷つく青花。運動会でも青花のだけ好物のから揚げが入っていない。三四郎にもらった大切なものも、「捨てた」といわれて泣くと「インケン」「人の顔色ばかりうかがっていらいらする」果てはよその子になれとまで言われます。小さなことで泣けるほど喜ぶ青花がいじらしくてかわいそうです。でも、パパの入院をきっかけに、おじいちゃんとも出会い、少しずつでも認められているように思えてきます。そして小学校でも、女子グループが別れて疎外感を感じにくくなります。家出のときも、悲しいときにいつもそばにいたトーヤに惹かれはじめた青花は、とうとう三四郎に別れを告げ、トーヤとお互いに気持ちを露呈します。
なんとか幸せになりそうでよかったです。
親子間でもひいきってたしかにあるけど、それって絶対に表面に出しちゃいけないものだと私は思います。子供は傷つきますからね。自分はけしてそうしないようにしたいと思っています。
あと、この最終巻を読むと、子供の思っている親との壁って、自分の着のせいかもしれないとか、愛して欲しいと打ち明けていたら親も愛してくれたんじゃないかとか、いろいろ考えさせられる作品でした。子供の頃に読めば、素直になれそうです。
ただ、「生まなきゃ良かった」といったくせに忘れたのか忘れたふりか「言ってない」といいはる青花母、、、、結構本気でひどいです。
ところでタイトルの「コップの中の夕空」、ミルク水とライトで作るんですが、試してみようと思います。見てみたい!