ぼくは2年生、そして妹は1年生。学校での教室はとなりどおし。
妹はすごくおしゃべりで、すごいでしゃばりで、どこにいても、お兄ちゃん、お兄ちゃんと寄ってくる。そう、妹って、お兄ちゃんが大好きなんです。
でも、ぼくはそれがうっとおしいのです。おとなしくてかわいい妹、まだ幼い赤ちゃん、やさしくて美人のお姉さん、そして1人っこ。
友達の兄弟を見たって、自分だけが不幸だって思ってしまう。
でもね、自分のおたふくかぜが妹にうつって、何日も妹のいない日々を送ってみると、なんだか、静かすぎて、物足りないんですね。
うちもそうです。毎日毎日、そんないくっついてけんかになるんなら、離れていないさいよって思うんだけれど、いつの間にか、また2人がもつれあってけんか。でも、外に出ると、ちゃんと2人で手をつないで、姉は弟の足もとを気にしてやったりしている。
なんだかんだ言っても、兄弟ってそうなんだよねぇ、とほほえましく思う絵本です。