悪者退治!
カエルの化け物が、江戸の町で悪さをしていると聞き、
5人の天狗たちが集められた。
彼らは、不思議な道具を使って、ガマエモンをやっつける!
テンポよく話が進んで、とても気持ちがいい。
なんたって、悪者を退治するのだから。
それに、内容もユニーク。
カエルの化け物ガマエモンが蒔くのは、
「ねたみ」「うらみ」「にくしみ」という怪しい実。
一口食べると心が腐るという。
こんな実、美味しそうでも食べたくないな〜
ガマエモンがくりだす手下?も、ハラペコヒノタマや
ワライバチ、カミツキオタマなど、
ちょっと怖そうだけど、どこか可笑しい。
一方、天狗たちの道具はたいしたもの。
嵐を呼ぶ笛、かみなりをうつ太鼓、蜘蛛の巣がでる玉など、
「てんぐるりん!」の呪文で、次々やっつけるところは、
気分爽快です。
作者の岩神愛さんは、現代を生きる子どもたちと、
古き良き日本の伝統文化の架け橋となるような作品づくりを
心がけているそうです。
他の作品も、読んでみたくなりました。
今回は、年長クラスの読み聞かせに選びましたが、
年少さんからでも、充分楽しめると思います。