『はせがわくんきらいや』の長谷川集平さんの作品。
上品な装丁にまずびっくりです。
長崎の小学生の女の子が主人公。
彼女の何気ない日常が描かれ、その成長とともにまた日常が積み重なります。
その思い出の中にそっと寄り添う雪景色、雪だるま。
父の死、学生生活、結婚、出産・・・。
それらも、淡々と積み重なる日常。
不思議な読後感です。
東日本大震災の後だけに、心に響きます。
『明日は月よう日』と同じ余韻が残りました。
鉛筆のデッサンによるものですが、その表現力に驚かされました。
どちらかというと大人の味わいだと思います。