今回は、前作で念願の再会を果たしたバルサとチャグムが、
バルサの故郷「カンバル」を旅するお話になります。
今回感じたのは、チャグムの心身共に成長した姿です。
あんなに嫌がっていた皇太子という立場だったはずなのに、逆にその立場を
駆使し、祖国の民の命をひとつでも多く救おうと苦悩し続けるチャグムの姿が
とても印象的な一冊となっているように思います。
旅の途中で何度も”ナユグ(ノユーク)の存在”を感じるチャグム。
バルサの知る人物がある人物と内通していたことで、ピンチにさらされる
バルサとチャグム。もう、ドキドキの連続です。
ラダール王を説得すべく、見事なホイ(捨て荷)をやってのけた
チャグムの姿にも感動したのですが、どうやらそれはまだ大きな難関の
ほんの一部を突破したに過ぎなかったようです。
続きが気になるストーリー展開、是非第3部も読みたいと思います。