わたしたちはどうすれば障がいを理解できるか。
どのように理解すれば、心の垣根が取り払われるのか。
そういう問題に答えてくれる、画期的な絵本です。
先史時代から現代に至るまでの障がい者の歴史をさりげなく描きこみ、その過程で「なぜ人は障がいのある人といると、居心地悪く感じるのか」という問題にも触れていきます。
障がいは「かわいそう」なものではなく、「挑戦」であり「冒険」。障がいのある人も皆と同じ人間。障がいのある人のことは障がいのある人に聞いてみなけりゃわからない…そういうことを、ユーモアたっぷりに描いています。
漢字にはすべて振り仮名が振ってありますが、内容的には小学生以上のお子さんでないと難しいかもしれません。また、奥の深いユーモアをすべて理解するのも、なかなか難しいかもしれません。ただ、子どもだけではなく、大人もぜひ読みたい絵本です。そして、訳者があとがきで書いているように、急いで答えを出すのではなく、親子でともに考え続けていければいいと思っています。