西アフリカの昔話。
フライラは、お母さんと一緒に畑仕事の帰途、草むらに小さなひょうたんを見つけるのです。
すっかり魅せられたフライラは、お母さんに頼んで取ってもらうと、
そのひょうたんは勝手に転がりだすのです。
最初は面白がっていたフライラや村人たちでしたが、
実は、「肉が食いたい!」という、魔物だったというわけなのです。
羊や牛、ラクダまでを独特の擬音で飲み込む様子は、実に豪快で面白いですが、
やはりドキドキさせられます。
昔話らしく、意外な退治方法もダイナミックです。
吉沢葉子さんの再話は、アフリカ滞在の経験も盛り込んでいるようで、
軽快なリズムを感じます。
斎藤隆夫さんの絵は、『かえるをのんだととさん』同様、デフォルメも楽しく、
それでいてアフリカンでぴったりです。
幼稚園児くらいから楽しめそうです。