フルーツパーラーの題名に惹かれてセレクト。
なんと、ぶたのバレリーナ、モモコの淡いストーリーでした。
レッスンを一生懸命やっても、なかなか冴えないモモコ。
気分転換に新しくできたフルーツパーラーに寄るのです。
美味しそうなフルーツの品々を食べていると、何やら視線を感じるのです。
なんと、モモコをデッサンしているイラストレーターがいるのです!
そのイラストレーターに請われてモデルを引き受けるのですね。
ぶたのバレリーナって、一歩間違えば、コメディー物になってしまうのですが、
モモコは実に純真で素敵な造形でした。
親友のマリエは、華やかな活躍をしているというのに、
嫉妬もなく、二人のあいだには素敵な友情。
地味な存在のモモコにも、その良さを認めてくれる人々がいる嬉しさ。
そして、それらを結ぶおしゃれなフルーツパーラーと爽やかなイラストのある画廊。
女の子の夢アイテムがたっぷり登場します。
森山さんの語り口も、黒井さんの淡い絵も、物語に溶け合って素敵な読後感でした。
微妙な心理描写もあるので、小学校中学年くらいからでしょうか。
おしゃれな大人にもオススメです。