昔話や民話には、当時の人々の強い願望が込められているお話も多いのでしょうね。
このお話もそのように受け止め読みました。
小学3年生の教材にもなっていますね。
意地悪で業突く張りの地主に、農作業中の“憩いのひと時”にと体を寄せようとした木陰まで独占されそうになります。
村中からお米・南瓜・豚・鶏などをかき集め、“木陰”を地主から買い取ったお百姓さんたち。
さて、この木陰が季節との移ろいとともに伸びて伸びて、地主の家の門の前どころか、地主の敷地の中まで伸びます。
地主にとっては、庭まで伸びた木陰で休むお百姓の姿も忌々しく、“木陰”を売ってしまった事を後悔します。
ご先祖さまを供養するお祭り(法事)の日に、たくさんのご馳走をつくり親戚も集まってきている中、・・・。
小さいおこさんは、“ ひとりが ごろり ふたりが ごろり さんにんが ごろり” の繰り返しを喜ぶ事でしょう。
8歳当時の息子は、木陰に入った法事のご馳走を食べるお百姓さんたちに大笑いでした。
ラストの地主の様子は、ご先祖を大切にする朝鮮・韓国のお国柄を象徴する笑いを誘うページですね。