原作の発行年度は不明ですが、おそらく古典に属する絵本です。
訳は、覚 和歌子さん。
2001年、空前のヒットを記録、2340万人を動員した宮崎アニメ「千と千尋の神隠し」の主題歌『いつも何度でも』で、レコ大金賞を受賞した作詞家・自作詩朗読家・シンガーです。
お話はいたってシンプルで、温められることした出来なかったたまごが、割れて小鳥がとびたっていくまでの出来事を描いています。
登場するのは、花と鳥とたまごのみ。
色遣いも、青、白、黄色とシンプルそのもの。
でも、その温められることしか出来ないたまごに、我が子をだぶらせてしまうと、深く考えさせられてしまいます。
最後の一文
「ちいさなとりは
いつのひか
こんどはじぶんで
しあわせなたまごを
あたためることでしょう」
心に響くものがありました。
それこそ、こどもは飛び立つものですが、それまでにどんなことをしてあげられるのか?
子供に求めるのではなく、あたえていくことの大切さを教えてくれる絵本だと思います。