年長の長男は、この本を何度もリクエストしましたが、本当にこの味がわかってるの?という感じでした。おじいちゃんと孫が楽しそうに遊んでいるというだけで、子供にとっては魅力なのかな。ストーリーは特にない本です。見開き1つひとつが、おじいちゃんと孫の一瞬を切り取った写真のようで、しみじみしたり、ほのぼのしたり、時には1コマ漫画のように笑えたりします。ままごとの泥アイスクリーム(植木鉢に入っている!)を、おじいちゃんがチョコだと言って、孫娘が「いちご」だと言っている場面なんかが笑えました。子供って想像力豊かで、純真で、面白いですよね。私ならイライラするかもしれないけれど、このおじいちゃんは、叱りもせず、訂正もせず、ひたすら子供の遊びにつきあっています。海岸へ行く途中、「いつまでもいていい?」という子供に、親ならイエスかノーで答えそうですが、おじいちゃんは「4時のお茶に帰ってこないと」と答える。おじいちゃんも天然系? いい味のやり取りです。おじいちゃんの「死」の暗示は、我が家の子供たちに理解できないみたいです。