クリスマスイブの日、チビねずくんはツリーの飾りにつけるひいらぎの実を探しに外に出かけていきます。途中降ってきた初雪を「お空がちぎれた!」と思ったり、水に映った自分の姿を見て、「ネズミかいじゅうだ!」と思ったり。おまけに逃げる道すがら雪の上についた自分の足跡を「とうめいかいじゅうだ!」と思ってしまいます。あわてんぼうのチビねずくんの姿が愛らしく、とってもほほえましいのです。まるで初めての雪の日に、驚き戸惑ってテンションが上がっている子供の姿を見ているようです。
なんとか家にたどり着き、オオねずくんとチビねずくんは冷えた足を暖炉で暖め、くつしたを吊るします。ささやかなツリーに飾られたひいらぎの実は、ますます赤く光っています。
外は寒いけれど、部屋の中はとても暖かそう。クリスマスを待ち望む二人の気持ちがとてもよく伝わってくる絵本でした。