手のひらサイズの絵本なので、普段のお出かけに、子どものバックに入れていくのにも便利ですが、出先でさっと読むにはもったいない(!)と思ってしまうほど、どれも素晴らしいお話です。1冊ずつのお話が独立しているようで、ちゃんと時間の流れを追って、つながっている。(「ふたつのいちご」がクリスマスイブの日中。「サンタクロースとれいちゃん」はイブの夜、そしてクリスマスの朝の「ズボンのクリスマス」へとつながっていきます) それでいて、1冊1冊がとても個性的なお話に仕上がっているので、1冊だけ読んでも、また、どれから読んでも、1つの物語として楽しめるのが、すごいなあと思います。
個人的には、「ふたつのいちご」のお話が1番好きです。かすみちゃんと娘が重なる部分が大きいからでしょうか。娘も、このお話をとても気に入っているようです。また、うちは、一人っ子なのですが、三部作をセットで読むと、それぞれの子どもの個性が本当によく表れていて、「きょうだいがいるって、いいな」とか、「個性の違う子どもたちを育ててみたいな」と思う方も、きっとたくさんいるのではないかな、と感じました。特に、「ズボンのクリスマス」では、男の子のかわいらしさがどのページからもあふれているように思います。