うらしまたろうの絵本は、既に我が家には一冊あります。でも、この絵本は、表紙の海の色彩がとてもきれいで、気になりました。
中も、パステル系のとても優しい絵ですが、全体的に哀しさや切なさが伝わってくるような気がします。春の窓を開けているところを上から描かれたページは、深い海の中と春が一体化し、とても美しいです。
お話も、家にあるものよりも竜宮の中が詳しく描かれていて、ファンタジーの世界に引き込まれます。たろうの優しい面とと三年も母のことを忘れて楽しく暮らしていたというところ、乙姫様の心の奥にあるものなど、よく考えて読むと奥が深いな〜と思わされます。
昔話は、うらしまたろうに限らず、ハッピーエンドではないものも少なくありませんが、幼いころから親しみ、何度も読み返すことで、我が子も自分なりの解釈ができるようになってくれればいいな、と思います。