死を受け入れるというテーマのストーリー。
やや重いテーマですが、年老いたゾウと若いネズミの姿を通して、
じんわりと考えさせてくれる作品でした。
若いネズミと仲良く暮らしていたゾウは死期を悟り、
ゾウの国への旅立ちを告げます。
ところが、ゾウの国へ行くための吊り橋が壊れていて、行けなくなってしまったゾウ。
その事実に安心しながらも、ネズミは成長することで、
ゾウのためにも、ゾウの旅立ちを受け入れることにするのです。
こわがらないで。
だいじょうぶ。
ゾウの気持ち、ネズミの気持ちがじんわりと伝わってきます。
ゾウの国も象徴的です。
よおく見ると、無数のゾウたちが木々になったような森です。
一人ぼっちになったネズミですが、
ラストの絵からは未来の予感がします。
絵の隅々から伝わってくるメッセージも感じ取ってほしいです。