このくつ下、確か北欧の編み物でフェアアイル編み、というんじゃなかったかなと思います。細かくて手間のかかる編み物です。私はこのくつ下に見入ってしまい、なかなか次のページにすすめませんでした。
本篇のまわりを、北欧のアンティーク飾りのような額縁がとりかこんでいます。この飾りも1ページごとにちがうので見ごたえがあります。ハリネズミくんの災難と同時進行で、女の子の様子が見れるのがおもしろいです。「へんなぼうし」とみんなにいわれながら、負け惜しみをいうハリネズミくんがけなげです。
でも最後は、動物たちみんながぼうしをかぶってしまいました。きれいであたたかい「ぼうし」ですから、かぶりたくなる動物たちの気持ちもわかります。
女の子は、とばされて動物たちにかぶられた冬物をとり戻すことができたでしょうか。北欧の冷たい空気と、毛糸のぬくもりが伝わってくる絵本です