ぼうやが停車場にやってきました。寒さで鼻を赤くして。電車が入ってくるたび、運転士さんに聞きます。「ぼくのかあさんは?」 お母さんは来るのでしょうか…。
ぼうやがとても可愛くて、絵もすばらしくて、詩的な文章は行間にまで雰囲気があって、うっとりと読み進めていたら、意外なラストに驚きました。うちの息子は、文中何度も繰り返される「ぼくのかあさんは?」にも、終盤続く一人で立ち尽くすぼうやの姿にも、ずっと「でも、お母さん来るよね」と言い続けてました。それだけに、ぼうやがお母さんと会えないまま終わるラストに戸惑っていました。裏表紙までよく見ましたが、お母さんらしき姿はありませんでしてた。私も、こういう不安を残したまま(子どもに不安を与えたまま)終わる絵本というのはどうだろうと思いました。絵がいいだけに残念です。