自由と平等を説いた大統領が、奴隷を所有していたことと、その奴隷女性に7人の子どもを産ませたこと、30才も年下であったこと、この事実はジェファソンをとても不誠実な人間であるかのように浮き彫りさせます。
実の妻が亡くなって後であることも、興味本意に走らせる要因であるかと思います。
でも、大統領ジェファソンとサリー・ヘミングスの間に産まれた子どもたちの子孫の抱えた思いの複雑さにとても重さを感じました。
認知されないルーツを持った彼らは、黒人として白人として生きてきたことを、改めて問われるかたちになりました。
アメリカを語る上で避けられない人種問題、奴隷制度を念頭に置きながら、多くの子孫が語る言葉から、どんなルーツであったにしても自分を肯定的に説明することが、何よりも大切なのだと認識しました。