主人公のおんなのは12歳、物語の中で13歳の誕生日を迎えます。
表紙のカバーの挿絵はピンクをバックに可愛らしいバラが描かれ、
家の中の装飾は白。
そして、外につながるまっ白なドアは開いていて、外の景色は青空と緑(庭かな?)が見えます。
こんな可愛らしい表紙絵なのに、本文のページをめくると、いきなりお母さんが何も言わずに出て行ってしまったので、とりあえずあるものを食べて暮らしているという主人公の少女が登場します。
一体、何が起こったの?
初っ端からグイグイお話の中に惹きこまれるました。
交通事故で家族を失う人は意外と多いと思います。
ニュースで見ればたった1行の出来事の中にも、残された家族がいて、
大切な人を失った悲しみからなかなか抜け出せずにいるんだということを、改めて考えさせられました。
多感な時期の主人公オーブリーの目を通して、起きた出来事や、お母さん、おばあちゃんなどへの想いがとても丁寧に描かれていて。読みやすかったです。
この物語に登場するおばあちゃんのようなおばあちゃんになりたいなぁと、思いました。
主人公が12,3歳なので難しい言い回しは一切ありません。
起こったことは悲しい出来事ですが、おばあちゃんや新しい友達ブリジットのおかげで、少しずつ自分を取り戻していくオーブリーは、
同年代の小学校高学年くらいから中学生くらいのお子さんたちに共感を呼ぶと思います。
児童書ですが、活字も読みやすい大きさなので、ぜひ手にして読んでみてほしい1冊です。