将来宇宙飛行士になりたいという6歳の息子に買いました。
スペースシャトルに3回登場後、
2013年、日本人初の宇宙ステーション(ISS)船長になった若田光一さんの半生です。
外遊びや飛行機が大好きだった子ども時代。
科学部で研究をし、アメリカ留学もした中学時代には、
航空機のパイロットを目指していました。
九州大学工学部では鳥人間コンテストで活躍、
日本航空に就職し、エンジニアとして活躍した後、
27歳で宇宙飛行士の試験を受け、最年少で合格。
といった流れが子どもにもわかりやすく描かれます。
若田さんが船長に選ばれたのは、
思いやりの心があって和を大切にしていたこと。
前に出ていきたいタイプの多い宇宙飛行士たちの中で、
必要不可欠な存在だったようです。
若田さんの人柄がわかります。
宇宙飛行士になってからのことは、周知の事実ではありますが、
特に、コロンビア号の空中分解事故について詳しく書かれており、
その後の事故対策なども含めて、息子は大いに刺激を受けました。
残念なこととして、発行が2012年のため、
若田さんがISS船長に選ばれた2013年の宇宙飛行については描かれていないこと。
また、年表や解説がアメリカよりで、ロシアの宇宙開発については、
大事なところまで省かれているように思います。
スペースシャトルが引退した現在、
ロシアのソユーズでしか宇宙に行くことはできませんし、
現在のISSは各国の協力のもとで成り立っておりますが、
基本的なモジュールはロシア製です。
ロシアの宇宙開発についても、
きちんと説明されている子ども向けの本があるとよいのですが。