友達のいないうさぎは、いつもひとりで池を眺めていました。
「誰か友達になってくれないかなあ」
そんなある日、うさぎが池へ出かけると切り株の上に手紙が置いてありました。
「うさぎへ おれとともだちにならないか っぱより」
嬉しくなったうさぎは、名前の一文字が消えた手紙を元に差出人を探しますが…?
しょんぼりと肩を落として、いつも切り株に座っているうさぎの姿が本当に寂しそうでした。
そんな様子を、新しい友達はずっと見ていたんでしょうね。
言葉数は少なくても、隣に誰かがいるという安心感は二人にとってかけがえのないものだっただろうと思います。
友達ができたという静かな喜びが、じんわり伝わってくるお話でした。