みのりのえほん4。
会津の雄国山麓の「おぐにっぷ」という農園での生活から生まれたストーリー。
秋、森の異変を感じたリスは、誰かの声を手がかりに、
老木に出会います。
その老木は、昔はここではない、沼や山の近くで育ったこと、
山火事で燃える中、鳥がドングリを運んでくれて、生き延びたことを話します。
次の日の大嵐でとうとう倒れた老木の遺志を遂げるため、
リスはウサギたちと協力しながら、老木のふるさとを探し出すのです。
丁寧に描かれた動物たち、山里の情景がそれはそれは美しい作品です。
命のつながりもそっと教えてくれます。
巻末には、それらの動物たちや木々の解説もきちんと掲載されていて、
ちょっとした自然観察の学びにもなります。
作者自身の生活体験で感じ取ったリアリティだからこそ、伝わってくるものがあります。
素敵なドングリストーリーです。