ふたりの幼馴染の友情物語です。大変、ほろっと来る良いお話です。それを一層高めているのが、非常に丁寧に描かれている絵だと思います。ページ毎の絵が大変時間をかけて、お話の本編とは一見関係ないような細部まで描写がされていて、それは、一流の映画ではフレームに収まっていなかったり遠くの所の動きすら演技されているのと、ほぼ同じです。そうした丁寧な絵作りが、このお話の臨場感を高めていると思います。
最初はお話の面白さから入った娘ですが、だんだんと、絵の中の細かい部分に目を配るようになって「あ、こんなところに忘れてしまった地図がある」「こんなところに主人公が入ったお店のポスターがある」といった具合です。
なお、本書は絵本ナビのサイン入り本で購入したのですが、お名前だけでなく、ちょっとした絵まで丁寧に書かれていました。有難うございました。