かえでの木の1枚の葉っぱが主人公の絵本です。
きれいに紅葉した葉っぱがかえでの木から離れ飛び立つところからお話は始まります。
葉っぱは,人間の少年と出会い,つばめや畑から「きれいだ」と言われ,押し花にされるところを逃げ,すずめの巣にされるところを逃げ,冬の雪を見,春を待ちわびる種たちを見,変わっていく自分の姿も見ます。
この絵本は,1枚のかえでの葉っぱのお話ですが,人間の一生につながるような感じを覚えました。
月日は確実に流れたくさんの物事を見聞きして,やがて老いていく。。。
穏やかな気持ちで自分の最後を受け入れられた葉っぱに人生は,きっと幸せだったのでしょう。
余韻の残るお話と季節の移り変わりが美しく描かれた絵本で,子供から大人まで幅広い世代が読める絵本に思いました。
自分自身が納得しながら生きていくことの大切さも,私はこの絵本を読んで感じました。