一流の作家によるクリスマストーリーと再話で構成された短編集です。
今、私は、訳者である上條由美子さんのストーリーテリングの講座を受講していて、
講義の中でも触れておられたのでセレクト。
「小人とくつ屋のむすこたち」、「大きな白い子ネコ」、「クリスマスのりんご」が再話です。
「小人〜」は、留守番の子どもたちの様子に共感してしまいます。
意地悪そうな小人とのドキドキハラハラのあとの展開が、
クリスマスらしい不思議な奇跡の展開で、心が温まります。
「大きな〜」は、昔話によく出てくるトロルの様子が興味深いです。
表題はクマのこと。その存在感がいい感じです。
「クリスマスの〜」は、とても厳かなストーリーです。
しんみりと音読で味わいたい、クリスマスの奇跡です。
創作も、クリスマスらしい、不思議なお話ですが、良質の物語だと思いました。
西洋の情景がメインなので、そのあたりの様子がイメージできる小学校中学年くらいからでしょうか。