2012年刊行。
昭和33年(1958年)にオープンした東京タワーの生い立ち、プロフィール、思いの丈をぶちまけた日々を克明に記録した(という設定の)物語絵本。
世の中、まだまだ知らないことだらけだと心底思った。
東京タワーの正式名称は、日本電波塔。全長(身長?)333m。スカイツリーの先輩の電波塔である。
そんなタワーを主人公にしたびっくり設定。作者の曲者ぶりが遺憾なく発揮された情熱とユーモア炸裂の傑作・ナンセンス絵本。どうでもいい話に見せかけつつ、いろんな有名なタワー類の概要がわかってしまう豆知識補充要素も入れ込んでいる。
なかなか欲張りな絵本。笑わせといて、雑学も増えて、顧客満足度200%を目指しているかも。
絵本の開き方も工夫があり、お話がタワーという鉄筋コンクリート系の固い素材なのに情緒的であり、どれもが規格外・想定外・奇想天外。
面白いので、遊び心を忘れがちな人は、年齢問わず読んでみて欲しい一冊。いい絵本に、出会っタワ〜。