児童養護施設で暮らす子どもたちの日常を美香という中学生の女の子の視線から語られていくお話。
「あけぼの園」にやってきた6歳の明希は、物の記憶の仕方が「カシャ」とカメラのシャッターをきるようなつぶやきとともに完璧なまでもコピーしてしまう。
明希を取り巻く環境を中心に物語は進みますが、その生活の中で少しずつ子どもたちが成長していく姿が描かれています。
親と暮らせない子どもたちの「葛藤」がところどころに見え、「気の毒」とか「かわいそう」などと、簡単な言葉では片づけることが出来ない、深い心情の流れを感じます。
小学校高学年からお勧めです