草むらを転がるボールの独白ストーリー。
ボールの躍動感と、シュールで色鮮やかな草むらの生き物たちの様子が、
不思議なコラボレーションです。
生き物の存在感が伝わってきます。
絵が多少シュールなので、ストーリーを理解するには、幼稚園児以上くらいからでしょうか。
単純に、文章のイメージ、色彩の面白さを楽しむのだったら、
案外小さい子でも大丈夫のような気もします。
ボールの軌跡の筆致が、すごい迫力です。
これは書の世界にも通じるように感じました。
ラストの文章は、子どもの感性そのもののようで、
田島征三さんならではの文章だと思いました。