長田弘さんの優しい詩に伊勢さんのふんわりとした温かいイラストがとても素晴しい形で融合されていました。(と、私は感じました)
特に、
「うつくしい」と、
あなたがためらわず言えるものはなんですか。
好きな花を七つ、あげられますか。
あなたにとって、
「わたしたち」というのは、誰ですか。
このページがとてもよかったです。
小さな子どもがタンポポやシロツメクサなど、春の草花の中に眠っている姿が描かれているのですが、
この安心しきった寝顔、最高です!!思わずこの子の側で眠ってみたくなりました。
それと最後の方の
いちばんしたいことは何ですか。
人生の材料は何だとおもいますか。
という文章に添えられた、いくつかの使いかけの絵の具チューブ。
印象的でした。
1ページ1ページ、1文1文に込められた長田さんの問いかけが、胸の中に浸み込んでいく感じです。
どちらかというと、この絵本は小さなお子さんたちより中学・高校生以上、もしくは高齢者の方々に聞いてもらいたい作品です。
ただ、この作品で伊勢さんは淡い色彩で描かれているので、
遠目だと目の悪い方や高齢者の方々には何が描いてあるのか見えずらいかもしれません。
子どもたちに紹介するときは、読み手のお気に入りの場面をいくつか読んで、あとは自分で手にとって読んでみてね。と伝えてみたいです。