「おばけのケーキ屋さん?」
子どもにとって(大人にとっても?)怖い存在である“おばけ”と、名前を聞くだけでわくわくしてしまう“ケーキ屋さん”。一見相反するような2つの言葉の並びに心惹かれ、思わず手に取りました。
怖さなど微塵もない、蝶ネクタイをつけたおばけが懸命にケーキを作る姿が可愛いらしく、微笑んでいたのもつかの間、少しずつ真相が分かってくるにつれ、思わず目に涙が。こぼれそうになるのを必死にがまんしながらも、結末が気になり読み進めました。
「最後まで読んだら泣いてしまう」途中までそう思っていましたが、本を閉じた時には、心がぽかぽかとしていました。
誰かを想う気持ち、大切な人のためにがんばること、でも大切な人はいつか遠くに行ってしまうこと、、、子どもたちにそれを伝えていくのは難しいことですが、この絵本を読んで、子どもたちもなんとなく感じることがあるのではないでしょうか。
「大切な人と離れてしまう前に、ちゃんと想いを伝えよう。」おばけがわたしにそう思わせてくれました。