徳間書店の新刊案内で紹介されていた本で、「図書館」とつく本ってとても興味があり読んでみました。
父がいなくなり、干ばつで住み慣れた土地を離れて、母の故郷へ移動する時、なんと母は無免許の娘ローズ14歳に運転をさせるのです。
その場面には目が点。ただでさえ運転が苦手な私なので、免許があってもそんな無謀な運転なんてとローズの気持ちに感情移入しました。
とにかくローズもローズの母も勇ましいし、母の故郷で待っていた祖父も豪快そのもの。
このお話はローズを含めて4代にわたるお話です。ローズの時代には生計をいかに立てて生きのびるかでしたが、豊かな時代になると悩みの質が違ってくるのだなあと思いました。
どのお話も魅了的でしたが、「告げ口」の章のアナベスの決着のつけ方が小気味よく感じました。日本の同年代の女の子たちも悩みがちなクラスの中での自分のあり方の一つのヒントになるのではないかと思います。
巻末にこの本の中で出てくる本のリストが載っていますが、『大地』『ワニのライルがやってきた』、読書好きな人ならその本の題名に一つひとつ反応して楽しいのではとも思います。