これまたすごい絵本ですね。
中表紙からすごい。薄紙一枚の仕掛けで、隣の席の空白がものすっごく伝わってくる。
心が痛いわけではない。しかし先日まで存在した人が、ある日存在しなくなってという空虚感は感じる。
白の多用で、よけいそう感じた。この白は、考えさせる白だなあと。
死とは。
自分や身内が亡くなるのとは違うから、恐怖や強い激しい感情はないかもしれない。けれど喪失感や空虚感はしばらく続く。
そんな様子がよく表れていた。
小6は「うーん」と言ったきり感想なしだった。それはなにも感じなかったのではなく、思うところはあったがすぐペラペラ言えるようなものではなく、のうなり声。
なにかの拍子に漏れ出るのを待っています。
ヤングアダルト以上の絵本であり、お友達が亡くなったからと読む本でもない。普段読んで心にストックしておくといい本かなぁ。
絵と文章と装丁と、すべてが絡まって一冊になっています。