川端さんの講演会で、新作絵本の製作過程としてこの本を紹介されていました。
ずっと、山登りの本を描きたいと思っていて構想を温めていたこと、
そのために何度も槍ヶ岳の取材をしたこと、この本の父子のお顔は次男の小学生時代の顔と現在のお顔であるという裏話など、
物語ができるまでのご苦労を事細かにユーモアを交えてお話しくださっていました。
一冊の本がスケッチから出来上がるまでのストーリーを見てしまったせいもあり、この本をとても身近に感じています。
川端さんにしてはユーモア本ではなく真面目な本で、正直、書店では買わないタイプの本ですが、川端さんがご長男と一緒にいつか山登りの本を書きたいと思って、登頂したときの経験を基にしていると聞き、
山を愛する川端さん親子を投影してる物語の中の父子の姿も、より微笑ましく感じました。父子っていいですよね
。思わず、家族で槍ケ岳へ行きたくなるような一冊だと思います。