人間の街へ遊びに行きたくなったちびおに。角を帽子で隠し,人間の子供になりすましたちびおには,幼稚園に迷い込んでしまいます。
ちびおには,池に落ちた子供に帽子や服を貸してあげてしまい,自分が鬼であることを,みんなに知られてしまいます。
その後のちびおにが子供達に受け入れられる過程が自然で優しくて,読んでいる私までうれしくなってしまいました。
ちびおにが,みんなと遊んでいる場面は,文字がなく絵だけなのですが,本当に楽しい様子が伝わってきて,息子もその場面が大好きでした。
最後に,「帽子や服は?」と尋ねられられ,ちびおにが「このままの ほうが,ぼくいいの」とうれしそうに笑い,裸のまま帰っていきます。
この絵本は,自分と異なるものを受け入れることだけでなく,自分が他人と異なっていても,それを否定するのではなく,自分らしさを大切にして生きていくことの素晴らしさを教えてくれる絵本だと感じました。