落ち着いた色合いの版画の絵が印象的な絵本です。
かばの生活や生態が描かれた部分とおはなしの要素とがうまく混ざり合って、絵にないところまで想像できるような気持ちになります。
かばのお母さんはヒッポに毎日、くりかえしくりかえし鳴き方を教えるのですが、それ以外のことはなにもいいません。たったひとつ教え込まれた大事な事(「グァオ」)が、命の危険にさらされたときにしかりヒッポの頭に浮かんできて、彼をたすけてくれるのです。
日頃、言わなくてもいい小言を言ってばかりいる自分の母親としての姿を、すこし恥ずかしく思ってしまいました。