科学の本(星)のブックトークを担当していたところだったので、
「4光年」という題名に、思わずセレクト。
「ぼく」の絵日記という形で書かれてあります。
せんせいあのな、という文体で、関西弁で綴られます。
それだけに、一生懸命伝えようとする気持ちが伝わってきます。
「ぼく」は、星の観察の宿題を、お父さんと弟と一緒に、丘の上公園ですることにしたのです。
「ぼく」はそこで、観察しながら、学校で習った1光年の話をしているうちに、
名案が浮かぶのです。
1光年=光が1年かかって届く距離。
これがポイント。
つまり、高速瞬間移動型ロケットで光より早く移動し、
よく見える望遠鏡で、過去の地球を見よう、という発想です。
タイムマシーンに通ずる発想にびっくりですが、
さらに「ぼく」は、大切な過去を見る計画を立てるのですね。
父子家庭ゆえの願いが、それはそれはいとおしいです。
そう、こんな科学の開発なら素敵です。
どうか叶いますように!
「ぼく」の気持ちが切々と伝わってきて、胸がジーンとなりました。