猫派だったわたしですが、子どもが生まれて以来すっかり犬派です。子どもと一緒に遊んでくれ、とても助かる存在だからでしょうか。でも、この絵本を開き、久しぶりに自分の猫時代を思い出しました。
飼い主マーサが学校に出かけている間、このオレンジ色の猫は気ままに自分の1日を楽しみます。世の流れに後れまいと猫新聞を読み、犬に捕まえられないよう体を鍛え、10時になったら趣味で油絵を描いたりと、その暮らしぶりは独りだからこそ味わえる密かな楽しみのようでもあり、少々大人風。普段は家でごろごろしている猫ちゃんが、こんな素敵なことをしているとは……。都会風の気ままな生活は、わたしにはもう手に入れられないことであるだけに、憧れとなって映ります。
というわけで、娘よりどちらかといえばわたしが何度も読み返す絵本です。