「ティッチ」「ロージーのおさんぽ」が有名なパット・ハッチンスの2004年の作品です。
今回の舞台もハッチンスが得意とする農場です。
表紙からして一目でハッチンスを分かる、鮮やかに彩色された絵と、登場する動物が木の模型をイメージさせることが大きなポイント。
原色に近い色を思いっきり使っているのですが、決してくどくなくて、目に焼きつくこと間違いなし。
お話は、子豚、子羊、子牛、子馬が、子供だけで散歩に出かけるシーンから始まります。
お母さん達は「帰りの道を忘れないでね」と口を揃えて言っています。
子供たちは、通り道に目印を確認しつつ散歩するのですが、帰り道にはそれが全くないのです。
これって何で?と最初から読み直すと、絵に大きなヒントがあって、成程と納得のストーリーでした。
根底には母と子の関係も描かれていて、単純なお話ではなく、その意味も含めて親子で読むと良いでしょう。
お出かけするときには、気をつけてねと思わず言いたくなる気にさせる絵本だと思います。