腐葉土のふよこちゃんの日常を描いた物語。
特別な冒険があるわけでも、大事件がおきるわけでもありません。
草や葉っぱをポリポリたべて、ひなたぼっこをして、おかあさんに甘えて、プッとおならをする。そうする間に、ふよこちゃんからは、いい匂いが漂って、自然の音が聞こてくる。
小さな子ども、そのまんま。
生きている、そのまんまのふよこちゃんの絵をみると、ほーっと安心します。
人間の手で里山が消されていく現実も描かれています。
飯野和好さんご自身による「あとがき」にある「こどもの私は、本当に安心な豊かな毎日でした」が、心に沁みました。
時間の流れは止められないけれど、子ども達を、安心な、豊かな毎日で包みたい、そのために、自分ができる事をやりたいな、と思いました。