何所かで見たことのある優しい絵だと思ったら、カプチーヌを描いたカンタン・グレバンの絵でした。
台所の様子が、特徴的でしたが、登場する動物達の表情がとても良いです。
絵だけ見ているだけでも、充分楽しめると思います。
お話は、オオカミのウルフさんがおなかが空いて、野菜を作る自給自足の生活に入ったところから始まります。
そしたら、心まで穏やかになって、森の動物達とも仲良しになるのです。
ところが、ある朝、野菜畑が荒らされるという事件が発生。
大きく話は展開するのですが、その解決策がお見事というしかありません。
「悩むことなんて、何もないんだ」とウルフさんは思いました。
というくだりで終わりますが、考え方を少し変えれば、上手くいくということを示唆しているような気もします。
オオカミが余りに美化されすぎているとは思いますが、絵本ならではの世界が堪能できます。
文章量は多いですが、話の流れはわかりやすいし、絵が親しみやすいので、年少位から楽しめると思います。
それに野菜が多く出てくるので、食育にも役立ちそうです。