ひつじのルーシーは、、絵を描くのが大好きで上手です。
今日もクラスメートに「描いて」と頼まれるほどの人気者。
そんな授業風景の中、こうしのトミーが、水入れを倒し、ルーシーの描いていた周辺は、大変なことに。
がちょう先生もトミーが誤って倒したのだと思っているようです。
工作の時間、ルーシーはクロウタドリを作りました。
先生は、カラスと思ったようですが、とにかく出来が良かった。
その日の帰り、その作品を持って帰ろうとしたら、トミーが待ち構えていました。
この時のトミーの存在は、ルーシーにっとってこんなに大きく立ちはだかる障壁に感じていたのでしょうね。
作品を踏みつけられ、「誰にも言うなよ!」と口止めされます。
この後の、ルーシーの行動に母親として???でした。
おかあさんに見えないように、ばらばらになった作品をかばんに隠し、家に帰っても何も言いません。
作品を直しているところをおかあさんに見られ、「落としっちゃった」とうそを言います。
おかあさんからとても愛されているわたしが、こんな情けない扱いをクラスメートから受けていると知ったら、おかあさんが悲しむ。
話が大きくなって、ますますクラスの中でいる場所がなくなるかも。
等など、考えてしまうのでしょうか。
おかあさんが、ルーシーの様子から、何かあったと気づき、・・・・・・。
子どもの制止を振り切って、電話を先生に掛けたおかあさん。
がちょう先生は、どのように対処したかは、書かれていませんが、結論からいうと、トミーは反省していたようです。
その素直な気持ちを出せるようにしたのは、ほかならないルーシーでした。
ルーシーが、クラスメイトにされて嬉しかったことをトミーにしたのです。
とても自然に素直な気持ちで。
だから、トミーも謝れたのだと思います。
この作品は、成功例ですが、両者のおかあさんや先生の対処によっては、こじれたり、いじめがより激化したりもあると思います。
でも、この作品をお子さんと一緒に読んで、親はいつもあなたの心に寄り添っている、あなたの命を命をかけて守る存在であること。
いじめられたことを隠しても、解決にはならない。
いじめられていることを親に伝えることは、恥ずかしいことじゃない。
苦しいことを苦しいと伝えることは、自分を守る大切な尊い行為であることを諭して欲しいと思います。
できるだけ幼いうちから伝えておくべきだと思います。
こころのピンチを伝える子どものもう一歩の勇気を出せるよう、そっと背中を押してくれる作品だと思います。