神沢 利子さんの作、岩村 和朗さんの絵という絵本界の黄金コンビと言える1978年の作品です。
ウサギのモコは、おかあさんにぼうしにリボンをつけてもらいます。
遊んでいても落ちないようにするためです。
野原で遊んでいると、ぼうしを失くしたねずみとバッタに出会うのですが、知らんぷりで遊んでばかり。
その後、一寸したサプライズがあって、うさぎのモコがねずみとバッタと仲良く遊ぶというお話です。
ストーリーの展開としては、ほのぼのとしていてとても良いと思うのですが、うさぎのモコの話し方に違和感を覚えました。
「ねずみのぼうしなんか しらないや。
どっか とおくへ とんでいったんだろ」
「そんな ちっちゃな ぼうしなら
どっかへ とんで いったんだろ。
ぼくは そんなもの さがしてられないや。
とんで はねて あそびたいんだもの」
現実的な会話という側面はあるものの、作られてから30年経過した今、こうした表現のままで良いのかと思いました。
とても影響力のある絵本ですから、時代に合った表現というものが必要ではないのかと思った次第です。
この点がなければ5つ星の評価なのですが、今回は辛めの評価になりました。