裏表紙に救いあり(笑)
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投稿日:2013/11/06 |
まがたまるなさん 40代・ママ・広島県 男の子14歳、男の子11歳
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小学校で読み聞かせの図書ボランティアをしています。
この本は長谷川さんの絵本ライブの時の展示即売で
出会ったもので、現地で手に取り”即買い”となりました。
出身が関西ですので、この手の絵本はお手の物!
これからいろんな学年で反応を楽しみたいと思います。
ストーリーやイラスト、関西弁の訳については、
他の方が素敵なレビューをたくさん書かれているので、
この絵本の魅力であるシュールでブラックなラストシーンについて。
自分と図書ボラ友達、そして我が子の場合ですが...
自分・・・た、食べてもうたんか!?
友達・・・え〜?うさぎどこいったん?え?もしかして??
我が子(小学校高学年)・・・くまが食ったな!
我が子(中学生)・・・食ったな、うさぎを!
解釈はそれぞれでよさそうな感じです。
悪いことしたからやられた。。。
森の中の弱肉強食的には普通に考えられること。。。
原作ではeatという単語が使われているそうで、
そちらも読んでみたい気がします。
お尻でふんづけた説も面白いなって思います。
食べられた説をショックだと思われたり、そう受け止めたくない
方には、こういうことではどうでしょう?を提案します。
絵本の裏表紙?
(というのかな、開いてすぐの最初の部分と最後の部分)、
こちらにもグレートーンで森の仲間たちが描かれていますよね。
最初は帽子なしのくま&うさぎ。
最後は帽子ありのくま&うさぎ。
最後のページをいいように解釈してしまって、
「くまさんに帽子返ってて、うさぎおる。無事やったんや、ホッ。」
ほんじゃぁ、最初のページをどない説明すんねん?
となりますが、その辺りも解釈は自由だと思います。
もしかしたら、くまの帽子を最初に盗ったんは、
うさぎではなかったりして???
新たなミステリーを生んでしまいそうですが、
いろんな意味で想像力をかきたてられる絵本ということは
間違いないです。
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まねっこドロボーは共感できるかも
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投稿日:2013/11/02 |
Hidekoさん 40代・ママ・長野県 女の子11歳、男の子9歳
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6年生に読んであげる本として、ほほえましいお話だなあと思って、学校の読み聞かせの時間に読んであげました。
ドロボーの男女がお互いを好きになり、今までのドロボー生活を反省して、2人で仲良くドロボーから足を洗う決断をする流れが、とてもほほえましいです。
子供が勝手にまねっこするのは、ドロボーではないと思いますが、まねっこばかりしてたら、子供っぽいですよね。
6年生の子供達は、まねっこばかりしてる子供を卒業しなければいけない多感な思春期です。
愛し合う男女がドロボーを卒業することを決断する流れを、ほほえましいお話として、共感してくれたような雰囲気でした。
ドロボーの女がシングルマザーのドロボーという設定だったので、特に女の子達は、ドロボーの男が器の大きいいい男に見えて、ハッピーエンドで良かったと思ったかもしれないです。
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新学期に
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投稿日:2013/11/02 |
はなびやさん 40代・ママ・愛知県 男の子12歳
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子どもの頃に引っ越しの経験はありませんが、新学期のクラス替えの前の日、仲良しの友だちと同じクラスになれますようにと心ひそかにお祈りをして眠ったことを思い出します。
知らない土地で一から友だち関係を作る不安な気持ち、それは子どもに限らず、大人でも抱く問題かもしれません。
ストーリーはとても好きな展開で気に入りました。
新学期になったら子どもたちと一緒に読んでみたい本です。
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天才・ダ・ヴィンチ
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投稿日:2013/11/02 |
はなびやさん 40代・ママ・愛知県 男の子12歳
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今、伝記絵本を読んでいるのですが、短いストーリーの中に凝縮された人生が垣間見えて秀逸なものが多いというのを感じています。
この作品も伝記絵本の論文の中にあったのですが、読んでみてちりばめられているダ・ヴィンチの言葉一つひとつにうなずけるものがありました。
そして、やはりダ・ヴィンチは天才だったのだなあと思います。
その天才と一緒にいたのがジャコモで、その関係は『ジョコンダ夫人の肖像』でも読んだことがあり、再び『ジョコンダ夫人の肖像』の方も読んでみたくなりました。
伝記絵本というジャンル、大人向けに出されているのか?子ども向けなのか?わからないところがありますが、短編読物として読んでもおもしろいのではないかと思います。
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氷を通して冬の自然を味わいつくす
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投稿日:2013/10/30 |
はなびやさん 40代・ママ・愛知県 男の子11歳
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私の記憶の中でスケートが出てくる児童文学で印象深いのは『若草物語』と『楽しいスケート遠足』です。湖や運河が凍ってそこでスケートができるということ自体、雪国で育ったことがない私にとっては未知の世界。
そして今回読んだ『12種類の氷』もスケートが出てくる児童文学のラインナップとして私の記憶に留まることでしょう。
お話の中に出てくるバケツの氷は、子どもの頃外に出してあったバケツで経験済みなことなので懐かしく感じました。ただ、息子にはそうしたことは経験させていないので、この冬ベランダに水を張ったバケツを出して経験させてみたいと思いました。
「黒い氷」というのは聞き慣れない言葉で「雪がふる前の急な寒さで氷ついた水のこと」だそうです。
そして雪が降ったらリンクを作るというところでわくわくとした気持ちになりました。
スケートをした後の荒れた表面をお父さんが茶目っ毛たっぷりに氷を整える一連の作業をする場面には思わず笑ってしまいまして。
読みながら氷を通して冬の自然を味わいつくしている気持ちにもなりました。
カバーの説明を読んでいたら、バーバラ・マクリントックの翻訳はこれで9冊目なのだとか。
バーバラ・マクリントックは大好きな絵本作家で、新刊が出るたびに楽しみにしています。
福本友美子さん、マクリントックを日本に紹介して下さりありがとうございます。
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思わず吹き出す面白さ
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投稿日:2013/10/26 |
ぷりこさん 40代・ママ・神奈川県 女の子11歳、男の子6歳
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おおかみは、怖いイメージがありますが、この本はその気持ちを逆手にとって、とても面白く書かれています。ブタとの関係が逆転し、おおかみが変装するところは、思わず吹き出してしまいました。おはなし会に来ていた娘11歳と幼稚園の男の子は、どちらも楽しそうに聞いていました。普通サイズの絵本では読んだことがありましたが、大型絵本になるとダイナミックで、面白さが倍増されていました。幅広い年齢のお子さんが楽しめる絵本です。
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ホロコーストを刺繍画で再現
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投稿日:2013/10/23 |
はなびやさん 40代・ママ・愛知県 男の子11歳
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親子読書地域文庫全国連絡会の『読み聞かせ絵本260』の中で紹介されていた本です。
実話ということで今調べている伝記絵本にも関連しそうな内容ということで読んでみました。
この絵本は母が経験したホロコーストを刺繍画で再現し、娘と共に文章をつけたものです。
刺繍とは本来生活の中にあるもので、こんな風に痛ましい戦争を描き出すものではないはずのもの、それゆえにその切なさと哀しさが胸に迫ってきます。
戦争とは、何十年経とうとも心と体に刻まれた記憶と傷は風化したり、消えたりしないものなのだということが伝わってきました。
今まで普通の暮らしを営んでいた家族に突然襲う暴力と死。生きのびるための張りつめた時間。
人が幸せに暮らしている時間の流れはあっという間に感じ、虐げられている時間というのはとても長く感じるのではないかとふと思いました。
最後の場面にほっとする思いがしました。
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節電と再生エネルギー
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投稿日:2013/10/23 |
はなびやさん 40代・ママ・愛知県 男の子11歳
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震災後、あれだけ騒がれた節電と再生エネルギーも2年半経ってみると、今は原発の再稼働もありきへ向かっていそうな雰囲気。
震災後10ヶ月経ったところで、宮城県名取市からの帰路に新幹線を使い、東北新幹線は暖房が抑えられていたにも関わらず、東京で東海道線に乗り換えた時には車内が暑いほどの暖房で、節電はいずこに?と思ったことがありました。
『風の島へようこそ』は、日本では震災後に発行された本で、デンマークのサムソ島でどのように再生エネルギーが広がっていったかが描かれています。
最初は小さな声でしかなかった呼びかけも重ねるうちに賛同者が増え、自前でエネルギーを作り出すことができた人たちの声は自信に満ちているように感じました。
自らが考え自らが建設に携わった風力エネルギー、自分たちが作ったからこその責任と誇り、何でもそうなのかもしれませんが、時間がかかったとしてもそうしたプロセスが何よりも大事で、得がたいものなのかもしれません。
情報が常に更新され消費される社会に住んでいる私たちは、時々立ち止まって今何が本当に大切なのかを考えなくてはいけないのだろうと思うのです。
そんなきっかけを与えてくれる一つがやはり本であること、そんなことを思いました。
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5,6年生の読み聞かせで読みました
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投稿日:2013/10/23 |
ブルーグラスさん 40代・ママ・東京都 女の子13歳、男の子11歳
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高学年向けの絵本選びには迷いますが、この絵本は高学年はもちろん、どの学年でも大丈夫です。タヌキが大嫌いなキツネの悪口をキノコに叫びます。キツネも同じように悪口を叫ぶのですが、後でバッタリ2匹は道で出会いお互い笑顔でお祭りに行こうと誘うのです。このシーンのお互いの表情がとってもユーモラスで子供達からも笑い声が上がりました。大人でもこんな経験ってあるな〜とふと思いました。リスの子が、お母さんから「お兄ちゃんなんだからしっかりしなさい」といつも言われ、「自分だって子供なんだから〜てん」と叫びます。このシーンでは、ある男の子がウンウンと何度もう頷いていました。家でよく言われているんだな〜と感じました。私自身も気をつけねばと思いました。 読み手も聞き手も、お話にグイグイ引き込まれ、最後の結末はとてもすっきりします。
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ふざけすぎると痛い目にあうよ
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投稿日:2013/10/22 |
イザリウオさん 40代・ママ・群馬県 男の子13歳、男の子11歳
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この、りょうりをしてはいけないなべは、本当に困ったなべで、好き嫌いをしたり、笑ってはいけないときに笑ってしまったりと、とーっても悪いなべだったので、料理をすることを止められてしまいました。
りょうりをしてはいけないのですから、毎日、ほかのなべたちがせっせと働いているのを見ているだけ。
こうなってみて、初めて働けない悲しさを知ったのではないでしょうか。
私たちも、子供によく与える罰として、取り上げたり禁止したりします。
そうすることで、やっと決まりやルールを守ることをします。
まるっきりやれない、できないのは、とってもつまらないからです。
時には荒療治をしながら、だんだんと自分で善悪の区別がつくように育てていかなければなりませんね。
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相変わらずな欲張りよう
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投稿日:2013/10/22 |
イザリウオさん 40代・ママ・群馬県 男の子13歳、男の子11歳
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いつも仲良しの11ぴきのねこたちと、
欲の皮がつっぱったとらねこたいしょうは、みずたまもようの変なねこと出会います。
へんなねこが、役に立ちそうだと分かったら、さっそく自分たちの魚とりの手伝いをさせます。
そのすごいことすごいこと!
最後は結局大量のお魚は、へんなねこが持っていってしまうのですが、やっぱりそうこなくっちゃ!(笑)
毎度のことながら、欲は身をほろぼすから、ほどほどにしようと、子供ながらに学ぶことでしょう。
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友達は自信をくれる
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投稿日:2013/10/22 |
イザリウオさん 40代・ママ・群馬県 男の子13歳、男の子11歳
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絵がとてもかわいいのに、出てくるイヌのダサいぬ君は、なんだか悲しそう。
それもそのはず、一緒に暮らす仲間がダサいぬことアルフレッドのことを、そう、ダサいぬと呼ぶから、すっかり自信をなくしてしまったのです。
でも、ひょんなことから友達ができた。そしたら、アルフレッドは、もうほかのみんなの言うことなんて、ぜんぜん気にならなくなった。
大勢いなくてもいいんです。ありのままの自分を好きだと言ってくれる人がいれば、なんて楽しいでしょう!
それに、最初からアルフレッドはダサいぬなんかじゃないんです。
おちゃめでとてもかわいいイヌですよ。
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ハロウィーンの時期に
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投稿日:2013/10/21 |
はなびやさん 40代・ママ・愛知県 男の子11歳
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先に原書の方を知りました。小学生の英語の授業の読み聞かせで使いたくて原書の知らない単語を調べて、絵本の中に出てくる大鍋とか、ふくろうの発音に苦戦しつつ、最大の難関は魔女たちがパーティで大鍋にいろんなものを入れて呪文を唱える場面でした。
その場面は韻を踏んでいるので、特に単語に意味はないというのか、言葉の響きを楽しむところなので、どうしよう?と思っていたら
日本語訳があることを教えていただきました。その場面「カエルのあしに ミミズのめだま コウモリのつめに…」と一体その後どうなったんでしょうね?
大鍋に入れる場面では子どもたちは「へぇー わぁー げぇー」といったリアクションで、そんなもの入れたら確かに嫌だなあと。
絵がポップで色がはっきりしているとても楽しいお話なので、子どもたちは引き込まれてました。
ハロウィーンパーティの本なので、その時期に読むとよさそうです。他にシリーズもあるようなので、できたら原書と日本語訳と両方で読み比べてみたいなあって思います。
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ジャンヌの短い一生
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投稿日:2013/10/18 |
はなびやさん 40代・ママ・愛知県 男の子11歳
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子どもの頃読んだ伝記の中で印象深かったのは神の啓示でした。ジャンヌ・ダルクしかり、ナイチンゲールしかり。
ただ、大人になっても神の啓示があるようなそんな人生は送っていない私です。
今でも救世主のことを○○のジャンヌ・ダルクという言い方をするように、鮮烈な登場をし短い一生を送ったジャンヌの生き方は今でも魅力的なのでしょう。
絵本ということで内容は、とてもコンパクトにまとめられているのに、ずっしりとした重みが読後に残るのは史実ゆえの重みでもあり、ジャンヌの人となりや人生からでもあります。
また、ジャンヌを描いたこの絵本の絵の素晴しさ。特にジャンヌが髪を切る場面の意志の強さの現れた目や戦場のスピード感のある馬の動きが印象に残っています。
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ほろ苦い
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投稿日:2013/10/13 |
はなびやさん 40代・ママ・愛知県 男の子11歳
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私がカウンセリングを勉強している先生が、道元の愛語という言葉について、優しさは心の底に眠っているので、それをかきおこさなくてはいけないということを言われることがあります。
読みながらふとその愛語のことを思い出しました。このお話の先生が言われる言葉の中に「ひとりひとりの やさしさが このせかいを ちょっとずつ よくして いくのですよ」という言葉があります。
人の心を動かしていくのが優しさであり、その根底にあるのは愛。
マヤに優しくできない「あたし」の中にも優しさは眠っているはず。でも周りを気にしたり、明日こそはと思っていたりしているうちにどんどん時間は経過していくのかもしれません。
優しくしたいのに優しくできない、笑顔で笑いかけるだけでもいいのにそれすらもできない。簡単なようだけれどもできなくて後悔だけが残ったというそんな経験、子どもの頃にはあったかもと。
「あたし」がこの経験を通して変わるきっかけになってくれたらいいなあと思いました。
ジャクリーン・ウッドソン、何気ない子どもの日常の中に潜むほろ苦い経験を描くのがうまい作家だと思います。
『百枚のドレス』にも通じる世界があるように思いました。
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ぐりとぐらの世界がぐっと身近に!
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投稿日:2013/10/12 |
RYUSAIさん 40代・ママ・大阪府 男の子11歳
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子どもが低学年の頃、図書館の催しに行ったところ、ぐりとぐらの帽子や洋服などのなりきりグッズが用意されていました。もちろん、子どもは帽子をかぶったり、洋服を着たりして大はしゃぎ。私達親世代も、小さい頃にぐりとぐらを読んで育ちましたが、今の子どもたちにもとても人気があるのだなあと改めて思いました。
そのぐりとぐらのペーパークラフトや折り紙、ぬいぐるみ、絵本に出てくるお料理のレシピ・・・。絵本の中の世界だと思っていたことが目の前に立体的にあらわれたり、手で触れたり、いい香りがしてきたり。これは子どもにとっても、とても印象的な出来事になるに違いありません。ぐりとぐらがぐっと身近な存在になる本ですね。
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近代科学の父
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投稿日:2013/10/11 |
はなびやさん 40代・ママ・愛知県 男の子11歳
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ガリレオは太陽中心説を唱え異端であるとの烙印を押されます。それ以外にもガリレオの発明品や改良品は多く存在します。
説が受け入れられない中、ガリレオがしたことは顕微鏡作りでした。
自分の信じる説を強く推し進めれば処刑されることもある時代、失意の生活の中でも何かを発見するということが彼の心の支えになっていたのかもしれないと思えました。
発見が時代に追いつかなかった不幸とでもいうのでしょうか。私はガリレオの発明、改良品が今の時代にも役に立つものであったことをこの絵本で知りました。
巻末に実験や発明・改良品についての説明があるのでよくわかりました。
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別の家族として
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投稿日:2013/10/11 |
はなびやさん 40代・ママ・愛知県 男の子11歳
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自分につけられた名前というのは普遍的、永久的なものなのだろうか?とふと思いました。名字については結婚で変わることがありますが。
同じ頃に読んだ本で『エディート、ここなら安全よ』でホロコーストから逃れるためにユダヤ人の少女がフランス人の名前を名乗る場面がありました。そこで感じたのは自分のアイデンティティとは?
この『わたしは、わたし』の中では父が殺人事件の目撃者となってしまったために、違う町へ移り住み違う名前で生きることを余儀なくされる家族のことが描かれています。
日本の児童書と海外の児童書のテーマで大きく違うといつも思うことは「生きのびるには」が描かれていることです。
突然、自分の運命を変えてしまう出来事がやってきた時にどうしたら生きのびることができるのか?
この家族は別の家族になる道を選びました。『あなたはそっとやってくる』『ひとりひとりのやさしさ』と続けてジャクリーン・ウィルソンの作品を読んでいますが、いつも深いテーマを投げかけてくる作家であると同時に、文章が詩的で吸い込まれるように物語の世界に入ってしまうそんな印象があります。
私は私としてどう生きていくのか?主人公の少女と家族の生き方を通して考えさせられるものがありました。
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力強く生き抜いた女性
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投稿日:2013/10/11 |
はなびやさん 40代・ママ・愛知県 男の子11歳
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現在、伝記絵本を調べています。そんな中で手にした本。伝記絵本の中には、『ローザ』やキング牧師、リンカーンを取り上げたものもあり、差別・偏見については今尚根強くアメリカに残る問題であることが窺えます。
読んでいて思ったのは後に「ソジャーナ・トゥルース」と名前を代えるイザベラの強さでした。
「ソジャーナ」は「たえず先にすすんでいく人」、「ソジャーナとなって、真実(トゥルース)を人びとにつたえよう」と自ら名前を代えて生きようとした日は二度目の誕生日のように思えました。
絵も力強いですが、ソジャーナ・トゥルースの人生を綴った文章も負けず劣らず力強い。
自らの体験を人に語ることにより、他の人の心を動かしていった点において言葉の力を改めて感じました。
勇気ある女性のお話ということで、心打たれるところがありました。
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息子と同じ11歳で
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投稿日:2013/10/06 |
はなびやさん 40代・ママ・愛知県 男の子11歳
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タイトルが衝撃的でしたが、この夏息子が戦争について調べていて、同じ11歳ということなので、ぜひ読んでみたいと思っていました。
原爆が投下されてその後の様子、当たり前のことなのですが、『はだしのゲン』や大道あやさんの作品と似通っているところがありました。
息子に読み聞かせをした時に、米澤さんが荷物を取りに行くために広島に出向く日が電車の切符が手に入った8月6日というところに「運が悪いな」と即座に息子の反応が返ってきました。
息子は歴史的な事実を知り得て読んでいますので、そう思わざるを得ないのだと思いましたが、一日でもずれていたらと思いました。
11歳で背負うには大きすぎる出来事で、その後米澤さんが奇跡的に助かったのもまたいくつかの偶然の重なりで、その後語り部として生きてこられて、このような本にされることは考えてこられなかったということですが、私は読んで知ることができてよかったと思いました。
当時被爆された方は現在高齢になっておられて、戦争から年数が経ち風化してしまう一方ですので、折に触れて子どもたちには紹介していきたいと思います。
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