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新装版 ゆきがやんだら

新装版 ゆきがやんだら(Gakken)

一面真っ白の雪景色で、心が温まる親子のおはなし

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日・中・韓平和絵本 へいわって どんなこと?

日・中・韓平和絵本 へいわって どんなこと?(童心社)

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★2  リアリティーに欠ける・・・ 投稿日:2009/09/16
ちゅら。さん 40代・ママ・千葉県  男の子12歳
飛んでった家
飛んでった家 作: クロード・ロワ
絵: 高畠 那生
訳: 石津 ちひろ

出版社: 長崎出版
・・・家にもいろいろあります。
ちょっとさわれば飛んでいきそうな家。
なかなか飛んでいかなさそうな家。

「家は飛ぶもの」前提にお話が始まります。

フランスの立派な家に暮らす4人のきょうだい。
お父さんとお母さんのお留守に、「してはいけないこと」やり放題!
なんでもかんでも分解して、とにかくモノを大切にしないのです。
おじいさんや乳母のいうことなどききません。
(おじいさんはいつも眠っているのですが・・)
あまりの傍若無人さに、とうとう家中のモノたちが怒り出し、
懲らしめてやろうと相談を始めます。

じゅうたんが4人を乗せたまま、凄いスピードで空高く飛び回ります。
誰が、どうやって助けに来てくれるのでしょう?
それとも子ども達はこのままずっと、寒さと空腹に耐えなければならないのでしょうか。

ファンタジーというのか、冒険というのか。
家が飛んでも、時計がおしゃべりしてもいいのです。
しかし、全体的な設定がリアリティーに欠けている気がします。
リアリティーがあってこそ、空想の世界に浸れると思いますので、
なにかスッキリとしない気持ちで読みました。

子ども達を思いやり、特に赤ちゃんを心配するところはちょっとホッとしました。

タイトルも、「飛んでいった家」として欲しかったです。
子どもの本ですから、固有名詞以外は正しい日本語表記をして欲しいと思います。
少し辛い評価になりました。
参考になりました。 1人

★4  体力気力が必要な観察日記でした 投稿日:2009/09/09
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県  女の子14歳、女の子9歳
ノラネコの研究
ノラネコの研究 作: 伊沢雅子
絵: 平出 衛

出版社: 福音館書店
たくさんのふしぎ傑作集の1冊です。
上の子が動物好きなので、たまにはこんなのも喜ぶかな〜と、図書館で見つくろってきました。
作者の伊澤さんは、本当にこんな恰好をして丸一日猫の習性を追っていたのでしょうか?
すごい体力と気力が必要なノラネコの観察日記。
その上、ねこ好きでしょうね。きっと。


すごく細かいところまでチェックしてあって、
ねこのしぐさや表情縄張りなども、よくわかるように描かれているので、ねこが好きなお子さんなら、結構楽しめると思います。
子どもは喜んでいましたが、私はここまでしてノラネコに付き合いたいとまでは思えませんでした。
参考になりました。 1人

★5  美しい心が美しい表情を作る。 投稿日:2009/09/15
ちゅら。さん 40代・ママ・千葉県  男の子12歳
みにくいおひめさま
みにくいおひめさま 作: フィリス・マッギンリー
絵: 中川 宗弥
訳: 間崎 ルリ子

出版社: 瑞雲舎
りっぱなお城、優しい王様とお后様。
贅沢なおもちゃ、ドレス、ごちそう。
全てに恵まれて幸せいっぱいに思える、
おひめさまのエスメラルダ。

でも、唯一恵まれていないのは、うつくしくないこと。
鼻はツンと上を向き、
口は面白く無さそうにへの字、
瞳はいつも輝きがありませんでした。

賢い物知り博士のお医者様でも治せません。
もう「魔法」にすがるしかない・・・

しかし、この物語の素晴らしいところは、
魔女も魔法使いも出てこないところです。

おひめさまを「美しくします」と言うグッドウィット夫人は、
魔女などではありませんでした。
美しい5人の娘を育てる、貧しい普通のお母さんです。
ただ、グッドウィット夫人は大切なことを知っていたのです。
三月が三度過ぎる間、エスメラルダにそれを教えてくれました。

美しい心は、美しい表情となってその人の魅力を引き出すのです。

40年前に出版された本を復刊するにあたり、
出版技術が変わっているにもかかわらず美しい挿絵の色合いもそのままです!
一見地味なこの児童書を、こんなにも美しく復刊して下さった
瑞雲舎さんの企業理念が、きっと美しいのだと思います。

この良書が、たくさんの子ども達に読まれますように。
参考になりました。 6人

★5  おとうさんのおしえてくれたこと 投稿日:2009/09/15
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子12歳
おとうさんのちず
おとうさんのちず 作・絵: ユリ・シュルヴィッツ
訳: さくま ゆみこ

出版社: あすなろ書房
「おとうさんのちず」というタイトル。
自伝的な絵本だけにとても気になりました。
そして、原題「How I Learned Geography(僕はどうして地理を学んだか)」を見て分判りました。
お父さんの買ってきてくれた地図が、シュルヴィッツさんの原点だったのです。
戦争で家を追われカザフスタンで生活していたとき、食べるものを買いに出かけたおとうさんが、食べ物の代わりに買ってきた地図。
とてもすごいと思いました。
自分だったらどうするだろう。
地図を買って帰ったら、家族はどうするだろう。
シュルヴィッツさんも、そのまま受け入れることはなかったけど、地図を見ているうちに思いが変わっていったのでした。
でも、これだけの想像力、世界への関心。これは、おとうさんの力だと思います。
お父さんは地図を買ってきただけではなく、いろんなことを教えてくれたのです。
少年時代の思い出が、今の自分を支えているのはとても素晴らしいことです。
絵本の最後に書かれている、著者の自分史。
10歳の時に描いたという地図。これは、10歳にしてそう簡単に書けるものではなく、しっかりと自分の中に地図ができているということです。
13歳の時に書いたという、トルキスタンの中央市場を思い出して書いたという絵。これは、絵本の中にしっかり組み込まれています。しかも、「とこ屋」「きっさ店」のロシア語もしっかり刻まれて。
自分って、少年時代にしっかりと培われているのですね。
参考になりました。 0人

★5  「母」に声を出して読んでもらいたい作品。 投稿日:2009/09/08
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県  女の子14歳、女の子9歳
番ねずみのヤカちゃん
番ねずみのヤカちゃん 作: R・ウィルバー
絵: 大社 玲子
訳: 松岡 享子

出版社: 福音館書店
うちの上の子は少々地声が大きいので、
この本を読み終わった後に「あなたはヤカちゃんみたいだね」といったら、「あー、そうだね」と、認めていました。
最終的に、ヤカちゃんはねずみとしてはひどくマイナスな個性を
プラスに変換することができて、素敵なラストを迎えます。
うちの子も、声の大きいことが、将来よい方向に向いてくれるといいなぁと、つくづく思いました。

それにして、番犬ならず番ねずみとは!
作者も奇想天外なことを考えたものです。
短くすっきりとまとまっているストーリーも、ミュージカルのようなねずみ母の「危険なものを教えてくれる歌3部作」も、読んでいる子どもの心を惹きつけれくれる気がします。
ストーリーテリングの作品としてもよく使われている。というのが、読んでみてわかりました。
お話によっては、目読するだけのものより、絵本のように人に声に出して読んでもらった方が情景がわいて、楽しくなる作品も多いんですよね。このお話はまさに読んで楽しい!ものです。

そんなに長い話ではないので、お母さんが読んであげるのもいいと思います。
お父さんでも悪くはないのですが、
ねずみ母の歌があることで、お話が盛り上がってくるので、
やはりここは「お母さん」に読んでもらいたいですね。
参考になりました。 1人

★5  絵がピッタリ! 投稿日:2009/09/13
さわこさん 30代・ママ・新潟県  女の子4歳、女の子0歳
宮沢賢治の絵本 注文の多い料理店
宮沢賢治の絵本 注文の多い料理店 作: 宮沢 賢治
絵: スズキ コージ

出版社: 三起商行(ミキハウス)
宮沢賢治というとやっぱり「注文の多い料理店」。
子どもにも分かりやすい内容なので、読み聞かせにもいいと思います。
日本のすばらしいお話に接してほしい気持ちで、高学年の読み聞かせによくこの絵本を読みます。

いろいろなところから「注文の多い料理店」の絵本はでていますが、私はこの絵がピッタリだと思います。
6年生に読んだときに、このお話を知らない男の子がラストが近づくにつれて、「こわいよ〜、こわいよ〜」とつぶやきながら聞いてくれました。
そのドキドキは、スズキコージさんの絵にあると思います。
子どもを引きつけ、何となく不気味な雰囲気を出しているあの絵。
このお話にはピッタリです。

同じお話でも、挿絵によって雰囲気も変わってくるのだと思います。
高学年には、このくらいドキドキする絵がおすすめだと思います。
もっと小さい子には、ちょっと怖すぎる?かもしれませんが。
でも、このお話のラストのドキドキを味わうには、やっぱりこの絵がおすすめです!
参考になりました。 6人

★5  夢 投稿日:2009/09/12
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子12歳
綱渡りの男
綱渡りの男 作・絵: モーディカイ・ガースティン
訳: 川本 三郎

出版社: 小峰書店
この絵本、主人公はニューヨーク世界貿易センターの二つのタワーを綱で渡ったフィリップですが、ビルそのものが主役であるような気がします。
9.11の事件がなければ、この絵本は生まれなかったかもしれないし、これほどの感銘を与えないかもしれないのです。
ビルは、ジェット機が突っ込むというあの悪夢で崩壊しました。
それがなければ、ビルはアメリカの象徴であり夢であったはずです。

そして、そのタワーの間を綱渡りすることが大道芸人フィリップの夢でした。
絵本は、詳細に描いていますが、つた渡りしている後継は、回りの人の反応とは反対にフィリップの夢の実現。風も景色も夢のような思いでした。

そして今、ビルの姿はなく、ビルも綱渡りも過去の夢。フィリップのすごさとともに、ビルがそびえていた時の平和を思い起こします。

それにしても、とてもスケールの大きな綱渡り。見ていると吸い込まれそうな緊張感。
フィリップの解放感と、行動力が伝わってきます。
あのような事件は二度と起こってほしくありませんが、9月11日が来るたびに、あの事件とともに思い出されるのでしょう。
参考になりました。 4人

★4  落語絵本っぽくないような気がしました。 投稿日:2009/09/06
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県  女の子14歳、女の子9歳
落語絵本10 たがや
落語絵本10 たがや 作・絵: 川端 誠
出版社: クレヨンハウス
今までの川端さんの落語絵本シリーズは、あまり年齢に関係なく楽しめる作品だと思いますが、
この絵本に関しては、はなびを見ながら子供を産むという、ちょっと大人の世界のエッセンスが入っているので、
私個人的には、あまり小さなお子さんには、読んであげても話の内容が見えないのではないか?と、思いました。

更に、個人的に今までのシリーズに比べて「落語らしさ」が少なくて、つまらない。と思ったんです。
でも、中2の子が、「え〜面白かったよ」というので、間をとってこの評価にしました。

この花火を見ながら子供を産む話にするなら、「落語絵本」にしない方がよかったのではないかなと、思ったのですが…?
参考になりました。 0人

★5  地図と絵の楽しさ 投稿日:2009/09/09
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子12歳
ぼくらの地図旅行
ぼくらの地図旅行 作: 那須 正幹
絵: 西村 繁男

出版社: 福音館書店
小学校5年生の2人組みが地図をもとに旅行をします。
地図の勉強でもあるけど、実際に地図をたよりにしていると、間違いやすいこともある。
地図の情報が古くて、間違いを起こしてしまうこともある。
そんなことが非常にきめ細かく絵で表現されていて、唸ってしまいました。
西村さんならではの絵だと思います。
そして、この絵の特徴は町並み、風景の細部に人の生活、ドラマが隠されているところ。
見ている人間は、シンちゃんとタモちゃんの行動だけでなく、空から景色を俯瞰することができます。
絵を楽しみながら、地図の勉強ができる良い本だと思います。
参考になりました。 0人

★5  食べたーい気持ちがビンビン伝わる 投稿日:2009/09/11
とむままさん 40代・ママ・三重県  男の子13歳、女の子11歳
がまんのケーキ
がまんのケーキ 作・絵: かがくい ひろし
出版社: 教育画劇
美味しい絵本フェアで見つけました。

大好きなかがくいひろしさんの絵本で思わす手にとりました。

がまんのケーキ???

ケーキのまわりにさかな?かめ?

一体どんな本??

読んだら思わず吹き出してしまいました。

タイトルそのもの!!

ケーキを食べたいけど・・・じっと我慢しているさかなとかめ。

この2匹の表情と会話がすごくおもしろくて・・・本当に食べたいんだなぁ・・って感じます。

目に前にある美味しそうなケーキ!!がまんしているのがだんだん自分のようにも思えてきます。

食べちゃうのか??と思ったら・・・・

こういう優しい笑いがかがくいひろしさんの魅力だと思いますね。

とりあえず我が家の子どもには受けたけど・・・何歳の子どもたちに読んでみようか?わくわくする絵本です。
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★4  なんでゴリラなの? 投稿日:2009/09/09
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子12歳
こうえんで…4つのお話
こうえんで…4つのお話 作・絵: アンソニー・ブラウン
訳: 久山 太市

出版社: 評論社
2つの家族、ふた組の親子が公園で共有した時間。
プライドの高い夫人と息子、失業中のお父さんと娘。そして、散歩に連れて来た犬。
親とは関係なく、子どもたちが仲良くなる。
親たちは、お互いの存在に関心も持たない。
お互いの思いが絵になっていておもしろいと思います。

ただ、読む側としたら、さりげなさすぎてもっとドラマ性が欲しいところ。
ふくらみが少し乏しいような気がします。

内容とは別に、絵が楽しい。
ゴリラが本当の人間のよう。
でも、なんでゴリラなの?
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★5  ビックリ仰天 投稿日:2009/09/08
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子12歳
三びきのこぶた イギリスの昔話
三びきのこぶた イギリスの昔話 作: (イギリス昔話)
絵: ポール・ガルドン
訳: 晴海 耕平

出版社: 童話館出版
「3びきのかわいいおおかみ」を読んで、気になり手にとりました。
読んでみて、ビックリ仰天。
自分の記憶の中の「こぶた」ではなかったのです。
イギリスの昔話であるこの本では、ぶたの兄弟は順番におおかみに食べられてしまいます。
最後のレンガの家では、ぶたがおおかみを食べてしまいます。
しかも、そのあと幸せにくらしたそうな。

息子はぶたが死なない話も、この話も知っていました。
昔話はとても残酷な面があります。
せめて、食べる場面が絵になっていないのが救い。
幼い子には話ができない。
それでソフトなお話が作られたのだろうか?

「3びきのかわいいおおかみ」と一緒に読んでみてください。
多分、現代の絵本では、これほど残酷な話は書けないのではないでしょうか。
参考になりました。 0人

★5  パロディと素晴しい結末 投稿日:2009/09/08
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子12歳
3びきのかわいいオオカミ
3びきのかわいいオオカミ 作: ユージーン・トリビザス
絵: ヘレン・オクセンバリー
訳: こだま ともこ

出版社: 冨山房
誰もが知っている「3びきのこぶた」のパロディ。
誰もが知っているから、この本の受けも大きい。
ただ、「こぶた」と正反対の結末が、この絵本の良さだと思う。

それにしても…、おじさんは唸ってしまいました。
1993年に書かれた原作。
わるいブタの描かれ方は、まさに現代的。
オオカミに対する執念深さが半端じゃない。
しかも、ブタはオオカミだけを狙っているみたい。

モチーフは子どもだろうか?世界だろうか?
もし子どもたったら、4つ目の家は建たないだろう。
世界だったら、敵対から共存へモデル国はありそうだ。

子どもの世界。
いやなものは執拗にやっつけようとするのが現代。
4つ目の家の発想は浮かんでこないかもしれない。
ブタが意固地になる前に解決したいもの。
原作どおりなら、ブタは懲らしめられるのだろうな。
勧善懲悪の倫理は現在ではしこりを生む。

ウンゲラーのように、シニカルに終わらないところが、児童向けで良いと思いました。

読み終わってから、「3びきのこぶた」にはいろいろなバージョンがあることを教わりました。
「3びきのこぶた」も合わせて読んでみると良いかも知れません。
参考になりました。 1人

★5  みんなに望まれて生まれてきた、幸せ。 投稿日:2009/09/10
ちゅら。さん 40代・ママ・千葉県  男の子12歳
おいで、フクマル
おいで、フクマル 作: くどう なおこ
絵: ほてはまたかし

出版社: 小峰書店
フクマルは子犬です。
誰かに「おーい、おいで」と呼ばれてこの世に生まれてきました。

みんなが可愛がってくれます。
そのみんなに、フクマルは尋ねます。

「ぼくを呼んでくれたのは、おとうさん?」
「ぼくを呼んでくれたのは、お兄ちゃん?」

みんなが静かに、優しくしてくれます。

愛されて望まれて生まれてきたことを、読む子ども達に伝えてくれる絵本です。
子ども達にとって、一番の幸せを届けてくれます。
参考になりました。 4人

★4  古い本ですが、素敵な雨の絵本です。 投稿日:2009/08/30
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県  女の子14歳、女の子9歳
あめのひ
あめのひ 作: ユリ・シュルヴィッツ
訳: 矢川 澄子
画: ユリ・シュルヴィッツ

出版社: 福音館書店
最初にこの本が出版されたのは1969年(ニューヨークで)。
日本での初版が1972年らしいので、たった3年で日本に翻訳されたわけです。
それだけ良質の絵本だったということですよね?
年季が入っているので、
今の子どもたちは図書室や図書館の本棚に五十音順で挟まっているだけでは、手に取ってくれそうにありませんが、
ブックトークで紹介したり、学校や幼稚園などで読みがってあげると、喜んでくれると思います。

題名の通り、「あめのひ」主人公の生者が雨を想って、考えたあれやこれやを淡々と描いているのですが、さすがユリー・シュルヴィッツです。
飽きのこない、穏やかでインパクトのあるイラストで見せてくれています。
どちらかというと、梅雨の時期にいい絵本かもしれませんが、雨さえ降っていれば、季節に関係なく読めるのではないでしょうか?
参考になりました。 0人

★5  絵本と資料の合冊本 投稿日:2009/09/03
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子12歳
絵で読む 広島の原爆
絵で読む 広島の原爆 作: 那須 正幹
絵: 西村 繁男

出版社: 福音館書店
町の風景を描かせるときめ細かく精密画を描く西村さん。
原爆の落ちた絵本の歴史を細かく描写しています。
「はらっぱ」で東京の街並みの移り変わりの描写で歴史を教えてくれたのですが、この本は広島の街並みの変化と8月6日の経過的な描写、その後を描くことで、原爆の怖さと復興を教えてくれました。
さらにこの本は、ただ町並みの描写だけではなく、原爆に係る資料についても非常に重厚です。

息子が夏の宿題に原爆についての調べ学習をしていたので、思い切って資料部分を飛ばし、「はらっぱ」と同じ感覚で読み聞かせしてみました。
息子は絵本を見ながら、原爆の悲惨さだけでなく、自分の調べた事が気になります。
読み聞かせ後、資料部分をチェックする子どもと一緒に、原爆について知識を高めることになりました。

ご自身が被爆者でもある那須さんの原爆に多角的で冷静な分析と解説、広島の街並みをできるだけ正確に描写しようとする西村さんの見事な共著です。
この絵本は、ひと工夫するととても良い読み聞かせ絵本であり、非常に質の高い教材だと思います。
参考になりました。 1人

★4  なるほど。日本語って面白い! 投稿日:2009/09/10
ちゅら。さん 40代・ママ・千葉県  男の子12歳
アブさんとゴンザレス
アブさんとゴンザレス 作: 斉藤 洋
絵: 高畠 那生

出版社: 佼成出版社
一枚の注意書き看板。
「あぶないからはいってはいけません」

大人なら「危ないから 入っては いけません」とすんなり読むでしょう。
でも、本当にそう書いてあるのかな?
何かの不思議な呪文だったりして・・・

一枚の看板から始まる、不思議な世界。
バイタリティー溢れる“アブさん”との出会い。
魔法のようなピンクのワゴン車でのドライブとアルバイト。

アブさんって、もしかして神様?

斉藤洋さんの奇想天外なお話に、高畠那生さんのシュールな絵。
参考になりました。 0人

★4  ワクワク感やじれったい感が伝わります。 投稿日:2009/08/30
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県  女の子14歳、女の子9歳
新装版 ゆきがやんだら
新装版 ゆきがやんだら 作・絵: 酒井 駒子
出版社: Gakken
子どもって、「ゆき」が好きですよね〜。
うちの子どもたちは雪が降ると、降っていようがやんでいようが、ほんの少ししか積っていなくても、外に出て遊びたがります。
特に下の子がね。我慢できないんですよ。
うちの方は関東地方でもあまり雪の降らない場所なので、子ども達も「この瞬間を逃すまい」と言わんばかりに飛び出しちゃうんでしょうけどね。

この絵本の男の子はそっても外に出たいのに、しっかりお母さんの言いつけを守っていて、何よりそこが偉いな〜と思いました。
誰も付けていない真っ白な雪の上に後をつけるときは、子どもでなくても楽しいですけどね。

雪が降った時のワクワク感や、思い通りに動けないじれったい感など、すごく伝わってきました。
タイミグよく雪が降ってくれたら、お話会でも読んでみたい絵本です。
参考になりました。 0人

★4  ダジャレ的ネーミングがおかしい。 投稿日:2009/08/30
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県  女の子14歳、女の子9歳
はっきよい畑場所
はっきよい畑場所 作・絵: かがくい ひろし
出版社: 講談社
中2の娘が気に入りました。
それぞれの野菜たちの特徴がよく出ていて、笑える相撲のお話がウケたようです。
野菜力士たちの名前もなんだか面白いんですよ〜。
じゃが岳とか、さつま波とか、ぴーま岩とかね。
で、とりの横綱はすい海(すいかい)とだいこの嵐(あらし)。
なんてダジャレ的なネーミング!
司会のみみずと解説のけろすけ親方もいい味が出てました。

幼稚園や学校の読み語りで使っても楽しめる作品だと思います。
中2の娘でも楽しかったそうですから、高学年でも十分楽しめると思います。
参考になりました。 0人

★5  終戦直後の断片 投稿日:2009/09/01
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子12歳
汽笛
汽笛 作: 長崎 源之助
絵: 石倉 欣二

出版社: ポプラ社
終戦後、中国の中を400キロも歩き続け、やっとのことで日本に戻ってきた兵隊さん。
体を治すために入院した病院には、長崎原爆を被災した子供たちがいました。
兵隊さんの戦争の思い、戦友への哀悼の気持ちと、自己からみる子どもたちの悲惨さの描写に心打たれます。
元気に見える子どもたちですが、自分の運命を知っているのでしょうか。
風呂場で倒れた兵隊さんをみんなで病室に運んでくれたり、一緒に遊んだりして心通い合ったと思ったのに、退院の日には顔も見せなかった。
後になって振り返り、子どもたちの気持ちを思いやる兵隊さんの心はとても重く響きます。

父親の運転するSLを一緒に見に行ったこと。
待ちわびた機関車が通り過ぎるときに鳴らした汽笛を、生きることへの励ましだと信じようとしている子ども。
説教口調ではない情景がとても悲しい。

絵本の中の断片の一つ一つが戦争に対する憤りで尖っています。
繰返し読むことに心に突き刺さってきます。
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