せっかくですから漢字の練習は後回しにして。 もう一度「かんじのぼうけん」に出てみませんか。 部首ごとに漢字をまとめたこちらのシリーズ、案内してくれるのは五味太郎さん。 第一巻「にんべん」では、楽しみながらもサラリと私たちを漢字の世界に惹き込んでくれました。 こちらも期待がふくらみます・・・。
今回は「さんずい」。 「川の名、水や液体の性質・状態などを表す」のだそうです。 「水」と屈折する意味の「可」が合わさり、大きく屈折する川を表す「河」。 「水」と清い意味の「京」を合わせて、澄んだ水からすずしいという意味を表す「涼」。 水にまつわる意味が発展し、人の生活や特徴をさすようになった漢字もあるんですね。
漢字の成り立ちとその意味にと納得しながら・・・思わずクスッ! 自転車二人乗りの男子を怒って追いかけるお巡りさん、だってそれは違「法」です! お坊さん2人の不穏な空気とにらみ合い、それは宗「派」が違うから。 まるでマンガのようなイラストはほっこり、ときどき辛口です。 合間に登場する五味さんの「さんずいコラム」。 「にんべん」や「きへん」っていうのに「さんずいへん」って呼ばないのはなぜ? どうして「さんずい」に「白」で「泊る」なの?実はウソのようでマジ?な話があるそうで・・・。 こんな風に考えたことはなかったなぁと思っていたら「それは君の頭が普通ではなかったからです」。 ご、五味さん・・・厳しいですね!
70字もの漢字が登場するのにとても読みやすいのは、画数順に並んでいるから。 これは漢和辞典を引く練習にもつながるというから、本当にありがたい。 意味や成り立ち以外に、一字ずつ読み方・熟語も載っていて、 押えるところは、ちゃんと押えてくれているんです。
またまたすっかりその世界にはまってしまった「かんじのぼうけん」。 常用漢字の中で最も多い部首を取り上げたシリーズということで、 まだまだ続きがあるんです。 「にんべん」、「さんずい」ときまして、次は「きへん」「てへん」・・・。 もうこうなったら練習はさておき、次の冒険、行っちゃいましょう!
(竹原雅子 絵本ナビ編集部)
この本は、漢字を「部首」でまとめた本です。Aは「さんずい」。「さんずい」には「水」に関係する漢字が集まっています。「さんずい」の漢字というと、どんな漢字が浮かびますか? 「汗」「汁」「池」「泳」「河」「泣」「沼」「海」は、どれも「水」に直接関係がある漢字です。また、「沈む」「泳ぐ」「浮かぶ」「溺れる」「流れる」も、やはり「水」に関係のある漢字です。「さんずい」の漢字は、「水」っぽい様子をイメージしやすい字が多いです。 ぱらぱらめくって、「さんずい」の漢字を楽しんでください。きっと「さんずい」マニアになれますよ。
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