アンパンマンのかわいいギフトボックス!
- かわいい
- ギフト
絵本紹介
2022.09.21
みんなが「いい一日を!」と声をかけてくれるけど。「いい一日」って、なんだろう? 毎月発売される新作絵本の中から、絵本ナビが自信をもっておすすめする「NEXTプラチナブック」。今回ご紹介するのは、『いい一日ってなあに?』です。どんな内容なのでしょう。
NEXTプラチナブックとは…?
絵本ナビに寄せられたレビュー評価、レビュー数、販売実績など、独自のロジックにより算出された人気ランキングのうち、上位1000作品を「絵本ナビプラチナブック」として選出し、対象作品に「プラチナブックメダル」の目印をつけてご案内しています。
そして、毎月発売される新作絵本の中からも、注目作品を選びたい! そんな方におすすめするのが「NEXTプラチナブック」です。3か月に一度選書会議を行い、「次のプラチナブック」として編集長の磯崎が自信を持って推薦する作品を「NEXTプラチナブックメダル」の目印をつけてご案内します。
みどころ
おばあちゃんちへ向かうダニエルに、まちの人たちが声をかけてくれます。
「いい一日を すごしてね!」
でも、いい一日ってなんだろう。ダニエルは近所の仲良しな人たちに、たずねてみることにします。すると、ペンキを塗っているサンチェスさんは、空が晴れわたっている日のことだと言い、凧を持って公園へ向かうエマは、おだやかな風がふいている時だと答えます。おとなりさんは木陰のベンチでゆっくり休んでいる時、バスの運転士さんはあいさつの声が聞こえる時。さらにさらに……。
なんだかみんな違う答えをもっているみたいだし、どれもがとっても素敵に聞こえてきます。ダニエルはもうこれ以上いないくらい、たくさんの人たちに聞いてまわります。そして、おばあちゃんにも。おばあちゃんは、ダニエルになんて言ったと思う?
いい一日を過ごしている人は、みんなにこにこ。それはきっと、自分が大切にしているものが、「いい一日」をつくっているんだってことを知っているから。そんな幸せな気持ちを少しずつもらってきたダニエルは、家に帰っておかあさんにどんな一日だったか聞かれると、もちろん答えます。
「すっごく いい一日だったよ!」
初めての自作絵本『詩ってなあに?』でエズラ・ジャック・キーツ賞を受賞したミーシャ・アーチャーによる、世界のささやかなものへの愛が溢れた、美しい絵本。油絵やコラージュを使った技法で、カラフルで味わい深い絵本作品を作り出しています。
最後に好きな人たちに囲まれたダニエルの、幸せそうな顔といったら! それはそうです。だって、自分で見つけてきた「最高にいい一日」ですものね。
他の人に気づかれないほどのことだったとしても
日々のなかにあるシンプルな幸せ。これを見つけることができたら、どんなに毎日が楽しいことでしょう。でも、この絵本は教えてくれます。そんなに背のびをしなくてもいいのだと。たとえささやかだったとしても、他の人に気づかれないほどのことだったとしても。自分の好きなことや仕事を助けてくれる「いいこと」、その積み重ねがあれば。確かに私たちにも「いい一日」がつくっていけるのかもしれませんよね。
この書籍を作った人
マサチューセッツ大学卒業後、幼稚園で15年間教える。油絵やコラージュを使ったユニークな技法で絵を描く。初めての自作絵本『詩ってなあに?』で、エズラ・ジャック・キーツ賞を受賞。“Wonder walkers”はコールデコット賞オナーブックに選ばれた。そのほか、絵を担当した作品に“Prairie Days” “Around The World In A Bathtub”“Lola's Fandango”などがある。夫とともに建てたマサチューセッツ州の自宅で、庭や森に囲まれながら暮らしている。
この書籍を作った人
1953年愛媛県生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒業。3年間のフランス滞在を経て、絵本作家、翻訳家として活躍中。『なぞなぞのたび』(フレーベル館)でボローニャ児童図書展絵本賞、『あしたうちにねこがくるの』(講談社)で日本絵本賞、『あしたのあたしはあたらしいあたし』(理論社)で三越左千夫少年詩賞を受賞。訳書に『リサとガスパール』シリーズ(ブロンズ新社)他多数。
磯崎 園子(いそざき そのこ)
絵本情報サイト「絵本ナビ」編集長として、絵本ナビコンテンツページの企画制作・インタビューなどを行っている。大手書店の絵本担当という前職の経験と、自身の子育て経験を活かし、絵本ナビのサイト内だけではなく新聞・雑誌・テレビ・インターネット等の各種メディアで「子育て」「絵本」をキーワードとした情報を発信している。著書に『ママの心に寄りそう絵本たち』(自由国民社)がある。